ぼくの作文物語ーわかりやすい文章を書く(体験的ここだけの話!)①ーはじめにー
はじめまして、gakuと申します。
これから、「ぼくの作文物語」のタイトルでわかりやすい文章の書き方を自分の体験から語ってみます。
ここだけの話をできる限り詰め込んでいきます。
より多くの方のお役に立てれば幸いです!よろしくお願い致します♪( ´▽`)
(カット写真の書籍『ぼくの作文学校』は若いころからのぼくのバイブルです)
文章は思考という氷山の一角
文章は、思考という氷山の一角だとの例えはとてもわかりやすい指摘だと思います。指摘していたのは経済評論家の勝間和代さん。人が目にする素晴らしい文章は、海面下 の膨大な思考がなければ生まれないということです。
ものを書くというのはこの思考を鍛えるということがとても大切だと思います。
それと同時に、作文の基本的な技術も必要でしょう。
寄り添う感性を磨く
そして、ぼくが経験上いつも思うのは、書き手側に他者に寄り添う気持ちや、日常のささやかな事柄に意識を向けることのできる「感性」があるかどうかということです。これが文章を読んでくれる人の心に届くかどうかの分岐点になるような気がしています。
たくさんの書物を読んで、多くの経験を積むことは、確かに思考を豊かにしてくれますが、一方で「感性」のような思考の「質」を磨くことも大切なことのように思えます。勝間さんが指摘した海面下の膨大な思考には、「質」の向上も含まれていると思います。この「質」について、ぼくが拙い人生経験で思い当たるのが、アートに触れるということです。
田舎育ちのぼくにとっては、立派な美術館に行くということはできませんでしたが、十代後半に、本の中でゲーテやハイネなどの詩に思いをはせたこと、毎日触れ合う雄大な自然というアートと「対話」をしていたことなどが、今となってみると「質」のうちの感性に影響を与えたように思えます。当時は、気恥ずかしくて他言はできませんでしたが(笑)。
そして読者の気持ちをつかむ
こんな風に自然に培われた感性は、後々、日常生活で細やかな事柄にもちょっとした幸福感を感じるようになったことにつながっているのかもしれません。
皆さんには、ぜひ、こうした日常でのちょっとした感動に意識を向けていただければと思います。それが、文章表現には大切だと思っています。子どもの頃を思い起こしながら、いくつになっても感性は磨けるということを忘れないでいただきたいのです。
そうした意識を持ちつつ日常を過ごして、読んでもらう人の気持ちに寄り添う「利他性」を忘れないことで、きっと読者の気持ちをつかむことができると思います。
基本ルールの技術は「古典」と好きな作家から
それと並行して、まずは相手に伝わる分かりやすい文章を書くことを目的に、基本的なルールを押さえることを少しずつ続けていくことです。 その基本を身に付けながら、好きな作家や文筆家の真似をすることから始めてみることをお薦めします。好きな作家などの本を一冊、文章表現の技術論の視点で読んでみると、新たに気づくことがあります。それを真似てみるのです。
文章の基本ルールは技術ですから、好きな作家の本の他に、古典的な文章読本を一冊読むと文章の仕組みがわかってきます。
本多勝一氏と森本哲郎氏
ぼくが20代の頃に出会ったのが『日本語の作文技術』(朝日新聞社)です。元朝日新聞社の花形記者だった本多勝一さんのベストセラーです。1982年の初版本を持っているのですが、かなりの情報量ということもあってまだ全部は理解していません。一文(ワンセンテンス)に複数の修飾語がある場合の修飾語の順番など、分かりやすい文章の書き方でいくつも気づかされることがありました。仕事で書いている記事を「メタ認知」することにもとても役立っています。
そして、若い頃に出会った衝撃的で理想の文筆家は、本多さんと同じく元朝日新聞記者の森本哲郎さんです。森本さんが1983年に書いた『ぼくの作文学校』(角川書店)を初めて読んだときのわくわくした気持ち、そして清々しい文体に惚れ込んだのをいまでも鮮明に記憶しています。
森本さんのような文章を書きたい、そう思って『日本語の作文技術』と『ぼくの作文学校』を傍らに置きつつ、文章「修行」を続けてきました。
壁を乗りこえ、達成感を
ぼくは、仕事で文章を書いていますので、納得できる文章が書けて、それが紙面を飾ったときの嬉しさは何物にも代えがたいことを体験として知っています。人は成功体験を重ねていくことで、「ワーキングメモリー」(会話や思考などに使う作業記憶)が少しずつ蓄積され、進化をしていくことを実感していますが、書くことは同時に、いつも同じような「生みの苦しみ」を伴うこともわかっています。その壁を毎回毎回乗り越える達成感が喜びでもあります。
ブログでは、ぼくの体験を通して、その壁を乗りこえる「コツ」のようなものをお伝えできたらと思います。それではこれから「ぼくの作文物語」をお話ししたいと思います!